拙政園(せっせいえん)
蘇州には、現在、世界文化遺産に登録された4大庭園がある。「拙政園」「留園」「獅子林」「滄浪亭」の4つで、どれもが私家庭園であった。
江南の古典庭園の代表とも言われる「拙政園」は、明代の1506年に、御史(役人の弾劾をつかさどる役職)の王献臣が、官職を追われ蘇州に隠居したときに造ったもの。
「拙政園」の名前は、「潘岳」の書いた『閑居賦』のなかの「拙者、政するは悠々自適、閑居を楽しむことなり」という部分からとったという。
蘇州の庭園は、江南地方の水郷を利用をしたものが多く、大変趣があり(庭園はあまり大きいとはいえないが)いろいろと工夫されている。
たとえば、自然との調和を考え、白い壁・黒い瓦・鳶色の柱などで落ち着いた感じのものが多い。 庭園の約5分の3が大小の蓮池が占めていて、蓮池の周りに吾妻家、橋、回廊、緑が水面に映って美しい景観を構成している。
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