楽山大仏(らくさんだいぶつ)は、成都市 から約130km離れた楽山市郊外にある。
成都からバスで約1時間半。
峨眉山(がびざん)と共に1996年ユネスコ世界遺産へ登録された。
弥勒菩薩をかたどって彫られた巨大な磨崖仏(石仏)であり、石窟寺院となっている。
この大仏は、峨眉山地域内の長江の支流、岷江(みんこう)、大渡河(だいとが)、青衣江(せいいこう)の三江が合流する凌雲山の西壁に鎮座している。
その昔、唐の時代、この地点で船の海難事故や洪水で苦しむ民衆を救うために、玄宗皇帝が大仏をつくって洪水を鎮めようとしたそうだ。
そして、紀元713年凌雲山で修行していた海通和尚が、三江合流点に位置している凌雲山で巨大な仏像造像工事に着工した。掘り出した岩石が川に落ち、その流れを緩やかにしたそうだ。
工事着工から90年、紀元803年に完成した。
完成当初の楽山大仏は全身を金色と彩色装飾で彩られ、十三重の木造の楼閣におおわれていたと伝えられている。