ぢい散歩・酒蔵めぐり(会津若松市・末廣酒造)  . 
会津若松
末廣酒造
 
 


会津若松市
末廣酒造

我家から会津へは、東武日光線(新藤原乗換)、会津鉄道を乗り継いで一本で会津若松へ行くことができます。
ただし、所要時間は約4時間超もかかりますが、お酒を飲みながら、あるいは途中下車をしながらのんびり行く電車の旅は、それはそれで楽しいひとときを過ごすことができます。
そのようなわけで、年に数回会津へ出かけています。(もっとも、東武鉄道の株主優待切符があるからという理由もありますが)
末廣酒造の創業は江戸時代末期の嘉永3(1850)年。明治時代に福島県で初めて杜氏による酒造りを開始し、明治末期には会津で一・二の生産量を誇ったという。
市内にある嘉永蔵は本社機能と手造りによる醸造をおこなっており、また、建物は会津若松市の歴史的景観指定建造物に指定されている。
(現在は会津美里町にある博士蔵(平成8年)が生産の拠点となっている)
なお、1階には会津出身で 「男はつらいよ」シリーズのカメラマン高羽哲夫さんの記念館が併設されている。



明治後半から大正時代に建て直されてから100年余り歴史がある末廣酒造。これらの木造の蔵は「会津若松市歴史的景観指定建造物」に指定されている。

風格のあるノレン

杉玉
杉玉は杉の穂先を集めて球状にしたもので酒林(さかばやし)とも呼びます。
酒を「搾りを始めた」という意味で、吊るされたばかりの杉玉は青々として、しばらくすると枯れて茶褐色になってくる。杉玉の色の変化とともに、新酒も熟成していきます

 嘉永蔵入口

かつてのお客様用商品受渡口と仕込に使う湧水が玄関口にある。



入口にある高い吹き抜けのホール
【見学案内】
・見学無料。
・予約不要。(団体は予約必要)
・午前9:00から30分毎に案内。
 最終は午後16:30。
・案内所要時間は約30分。



仕込み蔵

仕込み作業を見られるのは11月末から2月の冬季のみ


末廣酒造で使用している酒米の稲穂



洗米
精白した原料米を洗米し、水に浸して吸水させ、麹づくりに適した保有水分を得られるよう調節します。
しかし、この作業は秒単位を争うすさまじいものです

蒸釜
大きな蒸し釜に入れ、蒸気を使って蒸しあげます。
蒸しあがった米は、土間に敷いたむしろの上に運んで広げ、両手でかき混ぜながら米の温度を適温まで冷まします。そして、麹と混ぜ合わせタンクへ入れます。




タンクへ入れられた醪(もろみ)
 末廣酒造の日本酒は三段仕込み。「添(そえ)仕込み」、「仲(なか)仕込み」、「留(とめ)仕込み」の3回
もろみ:原料と麹、水、酵母を発酵させたかゆ状の酒の素。

圧搾機

醪を圧縮して酒を絞る 

しぼられたお酒が出てくる管 




住 居

先代が住んでいた3階にある広間


100年前に造られた木造3階建て住宅の大広間
大広間には、徳川最後の将軍・徳川慶喜、最後の会津藩主・松平容保(かたもり)、野口英世の書が飾られている



會津藩主・松平容保(かたもり)の書


末廣家とゆかりの深い野口英世の書
末廣酒造(新城家)は、野口英世が父と仰いだ猪苗代高等小学校の恩師・小林栄の姉の嫁ぎ先。そのため新城家は野口にとって親類も同然だった。
アメリカからの帰国の際に、この大広間で歓迎会が開かれ、その際に書かれたもの。
「鴻図(こうと)」:大きな仕事に向け、しっかりと準備をすること。
 
会津が生んだ世界的な医学者・
細菌学者・野口英世
(市内・野口英世青春館)

江戸幕府最後の将軍、徳川慶喜の書

徳川慶喜の書

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2017.11.27    .

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