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ハワイ・オペラ・シアター
「ハワイでオペラ?」と、言われてしまいそうですが、ヨメと二人で見に行ってしまいました。

ハワイオペラシアター(HOT)では2月から3月上旬にかけて、3演目のグランド・オペラを上演していました。
今回は、プッチーニの「マノン・レスコー」、モーツァルトの「後宮からの逃走」、ビゼーの「カルメン」です。
私たちは、その中の「後宮からの逃走」を見に行きました。
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ホールは満員で、土地柄とはいえラフなスタイルの人もいましたが、きちんとフォーマルなドレスを着ている人も多く、短いハワイのオペラシーズンを楽しんでいる様子でした。

最近のオペラは原語での公演が多いのですが、さすがにハワイ!だけあって・・・台詞は英語です。
「英語のモーツァルトなんて!」と、本当のオペラファンには、邪道と怒られそうですが、これはこれでなかなかよろしい。
物語のスジの単純さもあり、また、歌手の人たちの迫力も相まって最後まで楽しめました。


モーツァルト作曲 歌劇「後宮からの逃走」
Abductionweb

    Neals Blaisdell Concert Hall

会場のNeals Blaisdell Concert Hall
ラフな格好で歩くヨメさん・・・でしたが
会場内で周りの人の服装を見て
「ハワイなんだから着るものは何でもいい」と、
言ったのは「ドコ」の人と怒られてしまいました。

Neals Blaisdell Concert Hall

2000名を収容できる大ホール

開場の1時間前には、
オペラを楽しんでもらおうと
観客へ「あらすじ」のレクチャーがされます

オペラの出演者によるホール前のパフォーマンス
オペラ団というより春日野部屋が似合いそうなダンサーも・・。

【チケット購入】

チケットは日本でインターネットで取りました..。
しかし、ネット予約では座席の指定が自動的にされるので、希望と異なりあまり席がよくありません。
そこで何日か様子を見ていましたが、毎日同じような席が指定されるので、おそらく「人気がイマイチなのか、あるいは座席がすでに埋まってしまっていて満席に近いのか」・・・様子がわかりません。
一方、出発日も迫ってきたので、やむを得ずネットで予約を入れてみることにしました・・・・。
ネット上の購入フォームへ必要事項を順調に記入していたのですが・・・「Day Number」・・・何コレ!と、考えているうちに制限時間の3分45秒が過ぎてtimeoutしてしまいます。前後の文脈から電話番号と判断して、再挑戦しgetしたのですが、郵便番号など日本と附番方法が異なるものは戸惑うことが多いですね。
円高のおかげで1枚約一万円でした。
【事前学習】

「後宮からの逃走」の序曲のCDはあるのですが、もちろん全曲は聴いたことがありません。
今までは事前にCD・DVDを購入していたのですが、年金生活者となった今は、そんな余裕もなく、幸い図書館にあったので借りることにしました。

ウィーン国立歌劇場(G・ショルティ指揮)のCDを借りてきて、車で出かけるときに年中聴いていました。
そのおかげでなじみのないメロディーもすんなり聴けるようになって、現地では十分楽しめたわけです。
 Mozart   歌劇「後宮からの逃走」
モーツァルトの歌劇「後宮からの逃走」は、1782年にウィーンのブルク劇場で初演されました。
この作品は歌劇というよりジングシュピールと呼ばれるドイツ語の歌芝居です。
「魔笛」、「フィガロの結婚」などと比べるとモーツァルトの作品の中ではイメージ的に地味な作品ですが、主人公コンスタンツェ役のコロラトゥーラ・ソプラノから門番のオスミン役の超低音のバスまで、声楽的な見所が散りばめられたオペラです。

場所:地中海沿岸のペルシャの王宮。
初演:1782年 7月16日
    ブルク劇場(ウィーン)
時代:18世紀。
演奏時間:台詞付きで 約140分
配役
Belmonte(コンスタンツェの恋人)(T) George Dyer
Constanza(スペイン貴族の娘)(S) Rachelle Durkin
Blonda(コンスタンツェの女中)(S) Audrey Elizabeth Luna
Osmin(太守の後宮の番人)(Bs) Ashley Howard Wilkinson
Pedrillo(ベルモンテの従僕)(T) Jeffrey Halili
セリム・パシャ(トルコの太守)(セリフのみ) Jason Scott Lee
Conductor Robert Wood
Honolulu Symphony orchestra
Director Henry Akina


   モーツァルト 歌劇「後宮からの逃走」
  あらすじ


第1幕 海辺に建つセリムの宮殿の庭

コンスタンツェはイギリス人の女中ブロンデとともに海賊の手に落ち、太守セリムに売られてしまった。ベルモンテは婚約者コンスタンツェを探している。

太守セリムの家来オスミンが庭にイチジクを摘みにやってきた。ベルモンテは行方不明の従僕のペドリッロの情報を聞き出そうとするが、オスミンは怒りだしてしまう。
やがて、ベルモンテはペドリッロと再会し、誘拐された恋人コンスタンツェを救い出すことにする。
イェニチェリの合唱(「偉大な太守を歌で迎えよう」)に伴われて、セリムがコンスタンツェと登場する。そこで、セリムからコンスタンツェに10何番目かの妻になるように求愛されるが、拒絶する。
一方、ペドリッロの勧めによって、セリムはベルモンテをイタリアの建築家として雇う。しかし、オスミンはベルモンテを王宮に入れようとしない。

第2幕 オスミンの家の前

コンスタンツェの女中ブロンデはオスミンの荒っぽい求愛を受けるが、拒絶する。
一方、コンスタンツェは悲嘆に暮れながらブロンデを迎える。コンスタンツェにセリムは暴力を使うと脅すが、コンスタンツェは苦痛も死も恐れないと答える。

ペドリッロは恋人のブロンデに再会し、ベルモンテが来て逃亡の用意をしていることを伝える。ブロンデは大喜びする。
そこで、ペドリッロはオスミンを誘って酒を飲ませ、眠らせようとする。酒好きのオスミンはこの作戦にはまり寝てしまう。そして、ベルモンテはコンスタンツェと再会する。
ベルモンテとペドリッロは、コンスタンツェとブロンデの貞節を疑うが、誤解が解けて和解する。


3
パシャ・セリムの館の前の広場。真夜中

第1場 宮殿前の広場

ベルモンテとペドリッロがはしごを持って庭にやってくる。
ベルモンテはコンスタンツェを連れ出すことに成功するが、ペドリッロがブロンデと逃げ出そうとするときにオスミンに捕まってしまう。ベルモンテとコンスタンツェも衛兵に連行される。

第2場 太守の部屋

ベルモンテは、大金を積んで解放を願い出たが、身分を明かしたところ、セリムはベルモンテが仇敵の息子であると知り、死刑を命令しようとする。セリム・パシャの報復を確信して命の終わりを覚悟する2組の恋人たち。
しかし、セリムは二人の悲嘆を聞いて改心し、意味のない報復を選ばず、四人は許されて無事、祖国を目指して旅立つのだった。



いつもオペラを見ていて気になるのは「おざなりの結末だなぁ・・・・」って言うことですかね。
まぁ、2時間内に話をまとめるのですから、しかたがないっていえばそれまでですけど・・・。


ハワイオペラシアターによる公演ですが、セットも本格的で、歌手陣、オーケストラも良い響きを出していて、本当に素晴らしかったです。
また、本来はペルシャの舞台設定ですが、舞台上の窓越しの遠景にヤシの木があるなど、南国のオペラという演出で、演技者もきわめて陽気に
演じていて観客もそれに相応しい反応を示していました。
入場料はS席125ドルです。 これは見ないとソンですね。


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